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神奈川にお住いの方へ,ダイビングライセンス取得情報

神奈川にお住いの方でダイビングに興味のある方はたくさんいらっしゃると思います。
趣味にしたい、旅行先でダイビングしたい、海が好き、水中を見てみたい…など理由は人それぞれですが、神奈川にお住いの方がライセンスを取得するにあたって知っておいた方が良い情報をお伝えします。


目次

ダイビングライセンスとは?

1.ライセンス?
一般的にはダイビングライセンスと呼ばれていますが、実は免許証(ライセンス)ではなく認定証です。英語で認定を意味する「Certification」の頭文字をとってCカードと呼ばれています。両方とも取得の為にはテストなどをクリアすることが必要です。

では免許証と認定証の違いは一体何なのでしょうか?

Cカードは民間のダイビング指導団体(詳しくは後述します)が定めた内容を、実習日のコンディションで一通りできたことを担当インストラクターが証明したものです。ですから認定証と言うより証明書と言った方が良いです。自動車免許では普通車免許、大型車免許などあって運転できる車種が決められていますが、Cカードも様々な講習を修了することで行動できる範囲が決められています。
また、自動車免許は数年に1回の更新がありますが、Cカードは更新がありません。


  Cカード ライセンス(自動車)
正式名称 認定証 免許証
テスト あり あり
更新 なし なし

2.最初に取得するCカードは?
これからダイビングを始める方を対象とした最初に取得するCカードについてお話ししていきます。

名前はズバリ
「オープンウォーターダイバー」
です。
※注意)ダイビング指導団体によって呼び名が違います。指導団体別の呼び名はコチラを参考にして下さい。

また、オープンウォーターダイバーの半分を終了すると取得できるCカード(スクーバダイバー:エントリーレベル認定前段階のCカード)でも良いです。(理由は次で説明します)
別日に残り半分を終了すればオープンウォーターダイバーに認定されます。


3.どんなことができる?
オープンウォーターダイバーとスクーバダイバーではダイビングできる最大水深と、一緒に潜るダイバーに違いがあります。オープンウォーターダイバーは同じCカード以上のダイバーと2人でバディを組めば、インストラクターやガイドなどダイビングプロフェッショナルが同行しなくてもダイビングができます。それに対してスクーバダイバーはグループの中に必ず1人のダイビングプロフェッショナルがいなければなりません。

  オープンウォーターダイバー スクーバダイバー
最大水深 ー18m −12m
一緒に潜るダイバー バディがいればインストラクターは不要 必ずインストラクターが同行
但し、日本国内でダイビングする場合、オープンウォーターダイバー認定後即バディだけでダイビングすることは、日本では諸事情あり現実ほぼできません。ある程度経験が必要になります。経験を積むまではインストラクターやガイドと一緒にダイビングすることになります。最初にスクーバダイバーを取得し、少し経験を積んでダイビングに慣れてきてから残り半分を受講してオープンウォーターダイバーになるとダイビングスキル(技術)的にも体力的にも金銭的にも無理がありません。
これが最初に取得するCカードはどちらでも良いと言う理由です。


取得コースを開催しているお店は?

1.ダイビングスクール、ダイビングショップ
ダイビングを教えることを中心に営業している、主に街中に店舗があるお店です。お店によって「ダイビングスクール」「ダイビングショップ」「ダイビングプロショップ」など色々な名前が付いていますが、どこのお店もほとんど同じで、ダイビングライセンス取得コースをはじめ、その後のスキルアップコースやダイビングツアーの開催、ダイビング器材販売までダイビングに関わるほぼ全ての業務を行なってます。ダイビングライセンス取得コースをたくさん開催しているお店です。
これからダイビングを始めたい!と言う方はまずお住いの場所から近いお店を調べるところから始めると良いでしょう。
また神奈川県の場合は海洋実習地が大きく4つに分かれます。結局はそのどこかへ行くことになりますから、ご自宅と実習地の通過点にある利便性の良いお店を選ぶのも賢い方法です。


2.ダイビングサービス
ダイビングができる海の前にあり、主にシリンダー(タンクや空気ボンベとも呼ばれています)やトイレ、更衣室などをダイバーに貸し出したり、ダイビングボートの手配をしているお店です。それが主な業務ですので全てのダイビングサービスがライセンス取得コースを開催しているわけではありません。


3.個人のダイビングインストラクター
少し特殊ですが、お店を持たず本業はダイビングとは別にあり、週末など時間が空いている時にコースを開催するインストラクターです。お店がないので安く開催してもらえますが、逆に言えば責任も伴わないのでしっかりとした講習を開催してもらえるかはわかりません。

ダイビング指導団体とは?

1.指導団体とは?
Cカード(ダイビングライセンス)を発行している民間団体(営利または非営利)のことを「指導団体」と呼びます。指導団体は講習カリキュラムの作成、テキストの作成、インストラクターの養成、ダイバー認定などの業務を行なっています。指導団体は日本だけでも30程度あると言われ、各団体によって色々な考えがあり講習カリキュラムが少しずつ異なっていますが、多くの指導団体の講習はWRSTC(World Recreational Scuba Training Council:国際レクリエーションスキューバトレーニング評議会)や、米国RSTCで定められた基準を満たすようにしています。
逆を言えばWRSTCやRSTC基準に従っていない指導団体には注意が必要です。日本ではCカード協議会と言う指導団体の集まりがあり、これに加盟している指導団体なら安心です。
以下に代表的な指導団体の紹介をします。これらは世界的に名前が通っており旅行先のトラブルがなく安心です。


2.SSI:Scuba Schools International
読み方:エスエスアイ
特徴:
SSIは1970年のアメリカで設立された指導団体です。CカードのシェアはPADIに次ぐ2番目で、110か国以上の地域でダイビングができるCカードを発行しています。SSIはその名の通り「ダイビングスクールの集まり」で、加盟できるのは店舗を持つダイビング事業者のみです。その認定基準の高さは、他の指導団体をはるかにしのぎ、指導の品質の高さは世界トップクラスです。

SSIは、ダイビングは経験を積むごとに「習慣」となり、それによってダイビングの快適さが増していくという考え方を持っています。そのため、ライセンスの発行についても経験を重視しています。他の指導団体と同じ「アドバンス」の資格であっても、SSIは24回以上のダイビング経験が必要になります。他の指導団体では9回のダイビングでも「アドバンス」を取得できます。そのため、ダイビングの世界ではSSIの「アドバンス」のほうがグレードが高いと認識されています。


3.PADI:Professional Association of Diving Instructors
読み方:パディ
特徴:
PADIは1966年に設立された指導団体です。Cカードの発行枚数は1位ですから世界最大の指導団体と言ってよいでしょう。本部はアメリカ・カリフォルニアで日本をはじめ世界に7ヶ所のエリアオフィスがあります。またパディはその名の通り「インストラクターの集まり」です。世界180ヶ国以上でインストラクターが活動しています。Cカードの総発行枚数は180万枚近くとなり、世界と同様に日本でも約60%以上のシェアを誇っています。


4.クロスオーバー
どの指導団体も「ダイビングを楽しもう」と言う点は同じですので、最初に取得したCカードの指導団体でずっとダイビングを続けなくてはいけない…と言うわけではありません。途中から他団体に移動することを「クロスオーバー」と言います。(PADIで始めてみたけど途中からSSIに変更する…など) 主にはプロダイバーが他団体への移籍することを指しますが、一般ダイバーの場合はもっと気軽です。希望される方はダイビングショップなどにお気軽にご相談ください。

ご紹介した2つの指導団体以外にも様々な団体があり、それぞれの特色がありますが、最低限Cカード協議会に加盟している団体のCカードを取得することをオススメします。



取得コースの流れは?

指導団体やダイビングショップによって若干の違いはありますが、ほぼ以下のような流れになります。

1.説明会
Cカード取得のことはもちろん
取得後にどんなダイビングができるのか?
自分のニーズに合っているお店なのか?
どんなインストラクターがいるのか?
など、様々な疑問質問にスタッフさんが答えてくれるのが説明会です。お店で開催しているか最近はご自宅に居ながらリモートで参加ができるようにもなっています。

2.申し込み
店頭やホームページからお申し込みができます。
お申し込み時に料金の支払いが必要な場合がほとんどです。


3.自宅学習
紙のテキストやDVDなどの教材を使って自宅学習(予習)します。不明な点などは次のステップの学科講習で質問できるようにリストアップしておくと良いでしょう。
また、最近は教材のデジタル化が進んでいます。SSIではテキストや動画がデジタル化されていて、無料のアプリを使ってスマホやタブレットで、またブラウザを使ってパソコンで追加料金なしで自宅学習を完結できますから、通勤時間中など時間を有効に使って自宅学習を進めることができます。

4.学科講習
自宅学習で理解できなかった点や難しかった点をインストラクターがわかりやすく解説します。
また、海洋実習や取得後の神奈川の海でのダイビングについてを例にとり、より実践的なお話をします。
また筆記テストもあります。合格点がとれるよう頑張ってください。


5.プール/限定水域実習
海へ行く前にプールで練習します。これをプール実習と言います。落ち着いた環境でダイビングスキルの習得練習をしましょう。習得すべきダイビングスキルはたくさんあります。たくさん練習をすると海で楽しめるようになりますよ。
また近くにプールがない場合などは、プールの代わりに海の浅い場所、安全な落ち着く場所で実習をします。これを限定水域実習と言います。プール実習も限定水域実習もカリキュラムは同じです。


6.海洋実習
プールで習得したダイビングスキルを海中でできるかどうかをインストラクターがチェックします。
プールでたくさん練習をしていると、初めての海もそれほど緊張せずに参加できますし、魚を見て楽しむ余裕さえ出ますよ。

以上が全て修了すれば「Cカード取得!」となります。


取得に必要な日数は?

1.オープンォーターダイバーの場合
学科:数時間(別日になる場合もあり)
プール実習:1日
海洋実習:2日
合計3日間 (3日か4日の場合が多い)


2.スクーバダイバーの場合
学科:半日
プール実習:半日
海洋実習:1日
合計2日間

1も2も一般的な場合です。開催するダイビングショップ、インストラクターによって変わります。連続受講でなくても良いのでお仕事やプライベートの都合でスケジューリングして下さい。尚、宿泊を絡めて一気に取得できるスタイルもあります。


実習地は?

神奈川県内で海洋実習がよく行われているエリアをご紹介します。

1.真鶴エリア
岩、琴ヶ浜、福浦の3ヶ所があります。
どこも比較的浅い海で、初心者に優しいポイントです。しかし侮ることができません。魚は多く、珍しい生物にもたくさんであえますよ。
詳細はこちらのブログをご覧下さい。


2.小田原エリア
江之浦、根府川、石橋、早川の4ヶ所があります。
その中でも江之浦は神奈川県のみならず、東京のダイビングショップも多く利用しているポイントです。東名高速道路、小田原厚木道路、西湘バイパスなどを使うことで短時間で到着できます。


神奈川の海は比較的ウネリが入りやすいのが特徴です。ウネリとは遠くの海域の低気圧などが作り出す水中の円運動で、沿岸では大きめな波となって砕けます。サーフィンで乗る波を想像すればわかりやすいでしょう。ダイビングではウネリは厄介なもので強い場合にはダイビングできなくなってしまいます。その場合予定していた神奈川の海ではなく、伊豆のウネリの少ないポイントへ移動して実習することもよくあります。



3.伊豆エリア
日本を代表するダイビングエリアです。
半島の周囲にたくさんのダイビングポイントが点在していて、台風の直撃でもない限りどこかではダイビングできます。宿泊を絡めた海洋実習の場合は伊豆に行くことが非常に多いです。神奈川の海より平均透明度、平均水温が高いです。


神奈川県内のダイビングショップでCカードを取得する場合、真鶴や小田原、伊豆方面に行くことが多くなります。また、Cカード取得後のダイビングも伊豆方面に行くことが多くなりますから、ダイビングショップ選びの1つとして「自宅からダイビングポイント(県西エリアや伊豆)までの通過点のショップ」と言うのも賢い選択です。


取得後は?

スクーバダイバーやオープンウォーターダイバーは「ダイビングする上で最低限必要なこと」を学び、習得するコースです。
しかし海はコンディションが一定ではありません。水面の状況、潮の干満、ウネリの強さ、透明度など変化します。取得コース中に経験できるコンデイションはごくごく限られています。更にたくさんの経験を積んで、ダイビングをもっともっと楽しんで下さい。


1.レベルアップコース
「水深」を例に挙げてみましょう。
先にもお伝えした通り、ダイビングできる水深が決まっています。ダイビングに慣れていけばもっと深く潜りたい!水深が深い場所にいる生物を見たい!など欲求が増えてきます。この欲求を満たすにはディープダイビングコース(指導団体によって名前が変わります)を受講してみましょう。30m、それ以上の世界のリスクを知り、対処法を学び、安全に深い海を経験できます。
レベルアップコースは興味のあるもの、必要性を感じるものをインストラクターと相談し、チョイスして受講して見ましょう。修了すれば新たなCカードが取得できます。
どんどんレベルアップすればあなたもダイビングインストラクターになれるかもしれませんよ!


2.ファンダイビング
講習で学んだことを発揮して遊ぶのがファンダイビングです。
自分のレベルに見合うコンディション下でダイビングできます。ファンダイビングもたくさんのことを経験できる素晴らしい時間です。ダイバーによって好みは様々、小さな生物が好き、大きな生物が好き、豪快な水中地形を見るのが好き、魚の群れを見るのが好き、無重力状態でフワフワしているのが好き…などなど、ファンダイビングを通して自分の好きなダイビングスタイルがわかったりします。


まとめ

一般的にはダイビングライセンスと呼ばれているCカード取得について色々お話ししてきました。
正確に言えばライセンスではなく認定証のことで、別名Cカードと呼ばれます。最初に取得するCカードはスクーバダイバーかオープンウォーターでOKです。スクーバダイバーはオープンウォーターダイバーの半分の内容で取得でき、残り半分を修了すればオープンォーターダイバー認定を受けられます。
Cカードはダイビングショップやダイビングスクールなどで取得することができます。
ダイビングにはたくさんの指導団体があり、Cカードを取得しようと思った方を混乱させてしまいますが、Cカード協議会に加盟している指導団体ならどこでも大丈夫です。
取得までには2〜4日間ほどかかり、神奈川県内では真鶴や小田原周辺、もしくは伊豆で実習することが多いです。
Cカード取得後はレベルアップコースを受講したり、ファンダイビングに参加することで自分の好きなダイビングスタイルを確立して行きましょう!


この記事を書いた人

大川 厚

◆ドルフィンアイズダイビングスクール 代表
◆SSIダイビングインストラクタートレーナー
◆SSIリアクトライトインストラクタートレーナー
◆SSIエクステンデッドレンジインストラクター
◆SSIフリーダイビングインストラクター
◆ダイビング歴:23年
◆出身地:静岡県伊豆市

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